この記事では鬼滅の刃の竈門炭治郎（かまどたんじろう）が「鬼の王」として鬼化したシーンについて、なぜ鬼化したのか、その結末などについて解説します。
鬼滅の刃の最終巻の終盤からクライマックスにかけては鬼舞辻無惨との死闘が描かれますが、無惨を倒した後はまさかの炭治郎が鬼化するという展開が待っています。
今回は炭治郎がなぜ鬼化したのか、鬼化した後の鬼殺隊メンバーの行動などについてまとめましたのでご紹介します。
※この記事は鬼滅の刃のネタバレを多分に含みます
鬼滅の刃の最終回が「ひどい」と言われる理由についてはこちらの記事で解説しています。
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炭治郎が鬼化したのはなぜ？鬼滅の刃の23巻201話ネタバレ
最終巻（23巻）の第201話で、長かった無惨との最終決戦に終止符が打たれます。
鬼殺隊員のほとんどが死亡し、柱も全員が致命傷、あるいは重体という状態になりつつ、無惨を太陽の下に縛り付けて焼き殺しました。
201話は死の淵にいる無惨の回想シーンから始まります。ここからなぜ炭治郎の鬼化に繋がるのでしょうか？
鬼舞辻無惨の過去の回想シーン！なぜ生に執着していたのか
回想シーンは無惨が人間として産まれた当時の記憶です。
無惨は人間時代に身体が弱く、病弱だったことは本編で描かれていましたが、生まれる前からもずっと死の淵を彷徨っていました。
母親の胎内で何度も心臓が止まり、やっと産まれてきた時には脈も呼吸もありませんでした。
死産とみなされて荼毘に付されそう（＝火葬）になりますが、そこでギリギリ息を吹き返して産声を上げました。
無惨が鬼になった後も異常なほど生に執着していたのは、この生まれながらの境遇が理由のようですね。
無惨が産屋敷耀哉の言葉を思い出す
1000年以上も生きてきて、400年以上も鬼殺隊を退けてきた無惨でしたが、この日ついに死ぬことになります。
その死の淵で、無惨は産屋敷耀哉（うぶやしきかがや）の言葉を思い出していました。
＜産屋敷耀哉＞
永遠というのは人の想いだ
人の想いこそが永遠であり
不滅なんだよ
これを聞いていた時は無惨は「下らん」と一蹴していましたが、実際に無惨を打ち負かしたのは、何代にも渡って受け継がれてきた人の想いでした。
無惨は死の淵でそれを感じ取り、感動して涙を流します。
なぜ竈門炭治郎は鬼化した？
この産屋敷耀哉の言葉は無駄に見習ってしまった無惨は、自分の思いを誰かに託そうとします。そしてすぐそばにいたのは、無惨の身体に取り込まれた炭治郎でした。
無惨は炭治郎に、全ての血と想いを注ぎ込んで、自身の夢である「永遠」となることを託します。
縁壱と同じく日の呼吸の使い手、太陽の光を克服した禰豆子の兄である炭治郎は、無惨の血を受けて上弦の鬼を遥かに超える最強の鬼の王となりました。
冨岡義勇が鬼化した炭治郎に攻撃命令
手の施しようがなく、死亡したと思われていた炭治郎が突然目を覚まし、怪我が一瞬で消えて目を覚まします。そしてその眼は鬼のものに・・
炭治郎は近くにいた隠を殺そうとしますが、ちょうど朝日が昇ったために陽の光で灼かれて悶え始めます
一瞬で事態を把握した義勇は、周りの隠に対して炭治郎から離れるよう指示し、炭治郎を太陽の光の下に固定して焼き殺すことにします。
この状況判断の早さが柱たる所以ですね。
鬼化した炭治郎は太陽の光すら克服
動ける鬼殺隊員を集め、炭治郎を太陽の下に縛り付けるように指示を飛ばす義勇。
しかし太陽の光で灼かれて苦しんでいた炭治郎の動きが止まり、なぜか陽光灼けが止まりました。
禰豆子と同じく、炭治郎も太陽の光を克服、さらには無惨と同等の再生力をも併せ持つという、最悪の鬼の王になりました。
鬼化した炭治郎 vs 伊之助
義勇は失血でふらついており、実弥も重体で動けず、まともに動ける鬼殺隊員がほぼいない状態です。
伊之助が意を決して炭治郎の首を斬ろうとしますが、その寸前で炭治郎の優しい顔が頭に浮かんで日輪刀を振り切ることができません。
しかしここで刀を振り切ったとしても、炭治郎の再生力を考えると倒すことはできなかったでしょう。
はた迷惑な鬼の始祖・無惨、死んでもなお迷惑を振りまく存在ですね・・・
なぜ炭治郎が鬼化？その後のネタバレ解説！
201話で無惨により鬼の王として降臨してしまった炭治郎、無惨並みの再生力に加えて太陽の光すら克服しているという、完全無欠の鬼です。
もはや倒す手段が存在しない炭治郎に対し、鬼から人間に戻った禰豆子が現場に駆けつけます。
鬼化した炭治郎に対して竈門禰豆子の決死の行動
現場に到着するなり、禰豆子は鬼化した炭治郎を抱きしめ、自分の思いを炭治郎に伝えます。
鬼化していた頃の記憶も残っている禰豆子は、これまでのことを全て炭治郎に背負わせてしまったことを謝り、炭治郎に「家に帰ろう」と懇願します。
どうしていつもお兄ちゃんばっかり苦しい目にあるのかなあ
どうして一生懸命生きてる優しい人達が
いつもいつも踏みつけにされるのかなあ
悔しいよお兄ちゃん
負けないで
あともう少しだよ
鬼になんてなっちゃだめ
帰ろう ね
家に帰ろう
しかし鬼化した炭治郎は禰豆子の言葉すら聞こえず、咆哮をあげながら禰豆子を投げ飛ばそうとします。
鬼化した炭治郎には善逸と伊之助の声も届かない
禰豆子を投げ飛ばすのはなんとか善逸が止め、伊之助も炭治郎に声をかけ続けます。
＜善逸＞
禰豆子ちゃんだぞ
元に戻ってる
人間に戻ってる
こんなことしたら死んじゃうよ
お兄ちゃんて呼んでるだろ！！
＜伊之助＞
やめろーーっ！！ガーガー言うな
禰豆子に怪我とかさせんじゃねぇ！
お前はそんな・・・そんな奴じゃないだろ！
あんなに優しかったのに…！
元の炭治郎に戻れよォオオオ！！
しかし咆哮を上げながら止まらない炭治郎は、周囲に衝撃波を撒き散らして善逸も伊之助も吹き飛ばし、さらには背中から無惨と同様の触手が生えてきました。
炭治郎は触手を伸ばして善逸にトドメを刺そうとしますが、義勇が何とか折れた日輪刀で攻撃を凌ぎます。
炭治郎は鬼化したのになぜ禰豆子を喰わない？
炭治郎は頸を斬っても死なず、赫刀も効かず、太陽光すら効果がないために、倒す手段がありません。
炭治郎の猛攻を凌いでいた義勇でしたが、そこに炭治郎の口から球体の衝撃波が繰り出されるという新技が炸裂します。
しかし無謀にも禰豆子が炭治郎の口を押さえて攻撃をそらしました。
当然禰豆子の手は無事で済むはずがなく、手はボロボロになり、爪も剥がれ、大流血します。
しかしここで義勇は炭治郎の不自然な点に気づきました。
＜義勇＞
何故禰豆子を殺さない？
血の滴る食い物が目の前にあるというのに
先刻の攻撃は何故逸れた？
抗ってるのか炭治郎
お前も
なぜ炭治郎は禰豆子を喰わないのか、それは禰豆子が鬼化したときと同様、炭治郎は無意識に禰豆子のことだけは認識したからでした。
炭治郎は鬼化に必死に抗っていましたが、このままではいずれ完全に鬼化してしまいます。
鬼化した炭治郎にカナヲが捨て身の彼岸朱眼！切り札は「しのぶの薬」
炭治郎の周りの惨状に、カナヲがフラフラになりながら近づいていきました。
カナヲは胸ポケットからある薬を取り出します。これはしのぶが「禰豆子に使う薬が足りない時のための予備」で作った「鬼を人間に戻す薬」です。
カナヲは上弦の弐・童磨に使った花の呼吸・終ノ型・彼岸朱眼を使います。
これは失明リスクがある捨て身の奥義で、童磨戦で既に右目の視力はほとんど失っていました。
成功しても失敗してもこれが最後の一撃、カナヲが彼岸朱眼を使って炭治郎の攻撃を掻い潜り、相討ちで攻撃を食らいながらも「鬼を人間に戻す薬」を炭治郎に打ち込みました。
鬼化した炭治郎がなぜ人間に戻った？鬼滅の刃の23巻203話ネタバレ
202話で鬼化した炭治郎が暴れまわり、善逸の声も伊之助の声も、禰豆子の声すら聞かなくなっていました。
しかし炭治郎にしがみつく禰豆子には一切手を出さず、炭治郎はまだ自我と鬼の意識の間で抗っている状態です。
そこにカナヲが決死の彼岸朱眼で以て「鬼を人間に戻す薬」を打ち込み、これで炭治郎の自我が勝つことを祈るばかりです。
鬼化した炭治郎の悲痛な願い
203話は炭治郎の内面のシーンから始まります。
帰りたい
俺も家に帰りたいよ禰豆子
本当にもう疲れたんだ
鬼化した炭治郎でしたが、カナヲが打ち込んだ人間に戻る薬の効果もあり、人間の自我が勝りそうな状態になっています。
また後の204話で愈史郎が説明していましたが、炭治郎が最初に禰豆子を噛んだことも起因していました。
禰豆子は鬼から人間に戻った経験があるため、一種の抗体を持っており、それを炭治郎が体内に取り込んだことで、鬼化を止める要因の一つになりました。
往生際が悪い鬼舞辻無惨の「ホラの呼吸」
しかし炭治郎が人間に戻ろうすることを気に入らない奴が一人だけいます。
もう死んだにも関わらず、なお炭治郎を鬼に縛り付けようする鬼舞辻無惨、炭治郎にこう告げます。
無意味なことをするのはよせ
禰豆子は死んだ
お前が殺した
炭治郎を再び鬼化させたい無惨、まさに大嘘、「ホラの呼吸」を吹きまくって必死に炭治郎を止めます。
炭治郎の痣の代償：残りの寿命は数年
炭治郎の亡き家族が、炭治郎の背中を押して引き上げてくれますが、無惨はまだまだ諦めません。
炭治郎が鬼化して、禰豆子、善逸、伊之助を傷つけたこと、また痣の発現により寿命が残り短いことを指摘します。
鬼滅の刃において「痣」は鬼殺隊としての能力向上に重要な要素で、痣を発現することで飛躍的に身体能力が向上します。
しかしそれは寿命の前借りであり、「痣持ち」は長くても25歳までしか生きられません。
この最終決戦時点で炭治郎は16歳なので、どんなに長く生きても、残りの寿命は10年も無いことになります。
鬼化した炭治郎の背中を押す亡き仲間たち
傷つけたみんなのところに帰って謝りたい
残りの寿命なんかどうでもいい
無限の命なんかいらない
炭治郎の揺るがない気持ちに、無惨は見苦しいほどしつこく炭治郎を引き止める無惨。
しかしそこに、亡き柱達の手が炭治郎の背中を押します。
「こんなものはお前の妄想だ」と言いながら押し止める無惨、しかしここでダメ押しの一手が入ります。
鬼化した炭治郎は禰豆子の手に引かれて人間に戻る
炭治郎が亡き柱達の手に押してもらったと同時に、しのぶの匂い、藤の花の匂いが漂ってきました。
カナヲが炭治郎に打ち込んだ「人間に戻る薬」、あれはしのぶが藤の花を元に作った薬です。
ここにきてあの薬がダメ押しの要因となりましたね。
そして満開の藤の花の中から禰豆子が炭治郎の手を引き、そこに善逸、伊之助、義勇、その他大勢の仲間の手が炭治郎を引き上げてくれました。
無惨は最後の最後まで叫びながら炭治郎を止めようとしていました。
炭治郎待て！！
待ってくれ頼む！！
私の意志を思いを
継いでくれお前が！！
炭治郎
炭治郎行くな！！
私を置いていくなアアアア！！
無惨は産屋敷耀哉の「人の想いこそが永遠であり不滅」という言葉を受けて、炭治郎を鬼化させることで自分の夢を託しました。
しかし受け継がれていく人の想いは一朝一夕で成すものではなく、無惨のそれは結局は単なる恐怖政治です。
死の淵で「人の想い」を理解した無惨でしたが、皮肉にも炭治郎がこれまでに紡いできた人の想いの繋がりにより自分の元を去り、本当の意味での「人の想い」の力を見せつけられる形となりましたね。
鬼化した炭治郎の帰還と終戦
無惨の呪いからようやく開放された炭治郎、目を覚ますと禰豆子、義勇、伊之助、善逸、村田、大勢の隠に囲まれていました。
目を覚ました炭治郎の第一声は、
ごめん
怪我
大丈夫・・・
か・・・
元の優しい炭治郎に戻ったことで、一同はようやく迎えた終戦に沸き立ちました。
捨て身の彼岸朱眼を放ち、相討ちで炭治郎の攻撃も食らっていたカナヲでしたが、命に別状はありませんでした。
ちなみに204話でも語られますが、カナヲの視力は彼岸朱眼により著しく失われましたが、完全になくなったわけではないようです。
鬼である愈史郎は太陽の下で沸くみんなのところへは行けず、建物の陰で珠世の簪（かんざし）に終戦の報告をしていました。
太陽の光という理由以外にも、自分が鬼であることから、あの輪に入るのを遠慮したのかもしれません。
これで本当に全ての戦いが終わり、鬼殺隊の400年以上に渡る戦いの歴史も終わりました。
「炭治郎が鬼化したのはなぜ？鬼滅の刃で最強の鬼の王に！人間に戻れる？」まとめ
今回は鬼滅の刃の竈門炭治郎が「鬼の王」として鬼化したシーンについて解説しました。
無惨戦だけでも絶望感の連続でしたが、そこにあの炭治郎の鬼化、しかも太陽の光すら克服しているということで、最後の最後までハラハラする展開でした。
そして無惨のブレなさ（悪い意味で）も目立ちました笑
しかし炭治郎の手で誰も手にかけず、ハッピーエンドで良かったですね☆
鬼滅の刃の最終巻を含む漫画やアニメを無料で見る方法や、最終回での炭治郎＆カナヲ、善逸＆禰豆子、伊之助＆アオイのカップリングについてはこちらの記事をどうぞ
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