『リィンカーネーションの花弁』の美術会は、絵之島編で東耶たちの前に立ちふさがる美術系廻り者のチームです。
ダリやゴッホ、ルネといった画家たちに加えて、元メンバーとしてピカソまで絡んでくるという、芸術オタク得しかしない集団になっています。
ここでは美術会の目的、主なメンバーと才能、そして絵之島編で何をしていたのかを整理します。
- リィンカーネーションの花弁の美術会とは
- リィンカーネーションの花弁の美術会のメンバー一覧
※この記事はリィンカーネーションの花弁のネタバレを含みます
下記の関連記事及び目次の後から記事の本文が始まります。
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リィンカーネーションの花弁における「美術会」とは?
まずは、美術会そのものの立ち位置から押さえます。
絵之島を拠点にした美術系廻り者チーム
美術会は、海上に浮かぶ特殊な舞台「絵之島」を拠点にしている廻り者グループです。
島全体がキャンバスや美術館のような空間になっていて、訪れた東耶たちは最初から最後まで「芸術」という名の罠に振り回され続けます。
戦いそのものも、殴り合いというより「作品に取り込む」「感性をいじる」方向に寄っているのが特徴です。
輪廻の種を巡る「会」システムの一角
美術会は単独で存在しているわけではなく、世界の裏側に複数ある各種の会のひとつです。
作中では、美術会のほかに医術会などが登場し、輪廻の種の所有権や運用方針を巡って駆け引きをしています。
亡き項羽がこれらの会の創設に関わっていたことも明かされ、美術会はその流れの中に位置する組織として描かれます。
美術会の主なメンバーと才能
美術会には、美術史で名前を見かけるような画家たちがずらっと揃っています。
それぞれの才能も、ちゃんと元ネタの作風や人生に引っかかるように作られています。
サルバドール・ダリ|才能「芸術への小旅行(アートトリップ)」
絵之島編の顔と言っていいのがサルバドール・ダリです。
才能は「芸術への小旅行(アートトリップ)」です。
ダリの才能は、相手を「芸術作品の中」に引きずり込みます。
銅像が動き出したり、空の鳥に心を奪われたりと、現実の物理法則よりも「絵としてのルール」が優先される世界に変えてしまいます。
輪廻返りした東耶たちも、気づいたら作品の一部に組み込まれていて、まともに戦えない状態に追い込まれます。
感性と認識そのものをいじるタイプの才能なので、正面の殴り合いよりも「世界を塗り替える」という方向で強い廻り者です。
フィンセント・ファン・ゴッホ|才能「孤独な狂気」
ゴッホも美術会のメンバーとして絵之島に登場します。
才能は「孤独な狂気」です。
この才能は、寂しさや孤独といった感情を極限まで増幅させ、相手を芸術への小旅行の世界へ引きずり込む補助的な役割を持ちます。
ダリと組んで使うことで、感情面から逃げ場を奪い、精神的に追い詰めたうえで作品世界に閉じ込めるコンボが成立します。
火力そのものは控えめでも、「相手の心をへし折る」という意味で超一流の嫌らしさを持った才能です。
ルネ・マグリット系の廻り者
名前だけで察せる通り、シュルレアリスム側からはルネも参加しています。
現実と非現実の境界を曖昧にするマグリットの作風に沿った能力を持ち、
「見えているもの」と「本当にあるもの」の差を利用して相手を翻弄する役割を担っています。
ダリほど表に出ないものの、絵之島そのものの不気味さを支えている裏方枠と言えます。
レオ・レオニ|才能「I’ll be the eye」「平行植物」
童話絵本で有名なレオ・レオニも、美術会枠として名前が挙がる画家です。
才能は、読者考察・解説系では「I’ll be the eye」と「平行植物」という二本立てでまとめられています。
「I’ll be the eye」は視点そのものを差し出すような、観察者ポジションの才能です。
「平行植物」は、こちらの世界とは少しズレた「もうひとつの自然」を生やすような能力として扱われます。
どちらも、戦闘というより「世界の見え方」をいじる美術会らしい方向の才能です。
本多光太郎|才能「鉄の神様」
理系寄りですが、美術会の人たちとして名前が挙がるのが本多光太郎です。
才能は「鉄の神様」です。
鉄系の物質を自在に操り、構造物やオブジェを一瞬で作り替えることができます。
絵之島の「展示物」が戦場そのものになる美術会において、舞台装置担当としてかなり重要なポジションを担っています。
パブロ・ピカソ|才能「時代」元・美術会メンバー
ピカソは現在は偉人の杜側のメンバーですが、元々は美術会出身です。
前世はもちろん画家のパブロ・ピカソ。
才能は「時代」です。
能力の詳細は作中でも語り切られていませんが、ゴッホから「美術会の誰よりも強力な才能」と評されています。
キュビスムで時代を切り開いたピカソらしく、「時代そのものを切り張りするような何か」をやってきそうな名前になっています。
ピカソが抜けたあとも、美術会のメンバーたちは彼の存在を強く意識しており、「ピカソがいた頃の美術会」が一つの基準になっています。
その他の美術会メンバー候補
作中で名前がはっきり出ているのはダリ、ゴッホ、ルネ、ピカソあたりですが、ファンの間では次のような画家も美術会候補として語られることがあります。
- ルネ・マグリット系のシュルレアリスム枠。
- メビウス(メビウスの輪)系のイラストレーター枠。
- その他、絵之島の作品演出に関わっていそうな美術系偉人たち。
公式にどこまでが「美術会」なのかは明言されていませんが、絵之島で暴れている美術系廻り者たちをまとめて美術会と見ておけば、大きくズレません。
美術会の目的と絵之島編の役割
次に、美術会が何をしたくて動いているのかを整理します。
輪廻の種の「所有権」を巡る勢力
絵之島編の根っこにあるのは、輪廻のシステムそのものを左右する輪廻の種です。
美術会は、この種を巡る争いにおいて「種の所有権」を主張する側として動いています。
偉人の杜や国家側の勢力とは違い、「芸術」というフィルターを通して種と世界を見ているのが特徴です。
各種「会」の存在を炙り出す装置
美術会との戦いを通して、読者は医術会など他の会の存在を知ることになります。
人類の医療を握る医術会。
芸術側から世界をいじる美術会。
その裏側に、亡き項羽が関わっていたという設定も明かされ、世界観のレイヤーが一段深くなります。
絵之島編は、単なる中ボス戦ではなく、「世界の裏側に何種類もの会がある」という事実を読者に叩き込む回でもあります。
東耶たちを「芸術側のルール」に引きずり込む役目
美術会は、東耶たちを物理的な戦場から芸術のルールが支配する戦場へ引きずり込みます。
ダリの芸術への小旅行に囚われた東耶たちは、
- 自分がどこにいるのか。
- 今見ているものが現実か作品か。
- 誰が本物で誰が偽物か。
といった基本から疑わされることになります。
こうして、美術会は「才能バトルをもっとぐちゃぐちゃにする係」として機能しています。
リィンカーネーションの花弁における美術会のポイント
最後に読み返すときに意識しておくと楽しいポイントをまとめます。
ダリとゴッホのコンボを意識して読む
ダリとゴッホは、単体よりセットで見ると一気に怖くなるペアです。
ゴッホが孤独や寂しさを増幅して心を揺らし、ダリが芸術への小旅行で世界そのものを書き換える。
この流れを意識して読むと、「ああ、これはメンタルからじわじわ殺しにきてるな」と分かって気持ちよくゾッとできます。
ピカソの「時代」がどれだけヤバいか想像する
ピカソの才能「時代」は詳細が語られないぶん、妄想の余地が多い才能です。
ゴッホが「美術会で一番強い」と評価している時点で、ダリやゴッホをまとめて超えるポテンシャルがあるのは確定です。
絵之島編を読みながら、「ここにピカソが本気で参戦してたらどうなってたか」を考えると、世界の崩壊ルートが何本も見えてきます。
「会」ごとの価値観の違いを見る
美術会は、偉人の杜とも項羽軍とも違う価値観で動いています。
- 偉人の杜 ……才能のある人類だけを残そうとする選民寄り。
- 項羽軍 ……世界を戦場として見る武人側。
- 美術会 ……世界を作品やキャンバスとして扱う芸術側。
同じ輪廻の種を巡っていても、何を守りたいか、何を壊したいかがそれぞれ違います。
美術会はその中で、「世界そのものをどう見せるか」にこだわっている勢力だと思っておくと整理しやすいです。
絵之島編は、バトルとしても面白いですが、「美術会という狂ったアート集団の自己紹介回」として読むのもおすすめです。
ダリやゴッホの才能を、美術史の元ネタと並べながら読み返すと、花弁らしい悪ノリがさらに見えてきます。
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