『リィンカーネーションの花弁』で「黒幕」と言えば、まず名前が上がるのはナイチンゲールです。
偉人の杜の回復役という仮面をかぶって、実は人類滅亡レベルの計画を裏で回していた張本人。
ただ、この作品の厄介なところは、「ナイチンゲールを倒せば終わり」にならないところです。
ナイチンゲールのさらに上にもう一人。
そのさらに上で、世界の仕組みごといじっている存在までいる。
この記事では黒幕候補たちを段階ごとに整理していきます。
- リィンカーネーションの花弁の黒幕
- リィンカーネーションの花弁の黒幕の能力や才能
※この記事はリィンカーネーションの花弁のネタバレを含みます
下記の関連記事及び目次の後から記事の本文が始まります。
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『リィンカーネーションの花弁』の黒幕は一人じゃない
最初にハッキリさせておくと、この作品の黒幕は「誰それ一人です」とは言い切れません。
巻を追うごとに、東耶たちが見ている「ラスボス候補」の顔ぶれがどんどん変わっていきます。
序盤〜中盤で黒幕っぽく見える連中
物語の段階ごとに、「こいつが黒幕だろ」と思わされる候補は大体こういう並びになります。
- 偉人の杜そのもの。
- 東耶の兄であり天才側の象徴でもある扇寺西耶。
- 偉人の杜を陰で動かしているナイチンゲール。
序盤は「偉人の杜が諸悪の根源」に見えます。
そこから兄の西耶、ナイチンゲール、項羽と、視点が動くたびに「黒幕」のイメージが少しずつ差し替えられていきます。
最終的に分かるのは、「全部こいつのせい」という便利な一人は存在しない、という事実です。
第一段階の黒幕:偉人の杜を裏から操るナイチンゲール
単行本六巻前後で一度「黒幕」として名指しされるのがナイチンゲールです。
癒の天使とクリミアの赤い影で偉人の杜を支配
ナイチンゲールは偉人の杜の回復役として、戦場で傷ついた廻り者たちを治療しています。
表向きは「癒の天使」の才能を持つ聖人ポジションです。
しかし実際には、もう一つの才能「クリミアの赤い影」を組み合わせて、治療した相手を裏から操る立場になっていました。
多くの解説記事でも、
- 癒しの才能で信頼を稼ぐ。
- もう一つの才能で、治療した偉人を支配下に置く。
- その状態で偉人の杜全体を、自分の「人類滅亡計画」の駒として動かす。
という構図が整理されています。
この段階では、「偉人の杜=正義の組織」ではなく「ナイチンゲールの企みのための箱」に過ぎなかったことがはっきりします。
「偉人の杜の黒幕」として一度は確定する
単行本六巻の紹介記事やレビューでも、ナイチンゲールは「偉人の杜の廻り者を操る、人類滅亡計画の黒幕」として扱われています。
表のリーダーたちがどれだけ立派なことを言っていても、
裏でナイチンゲールが糸を引いていた時点で、「組織としての偉人の杜」は完全に乗っ取られていた状態です。
このフェーズでは、読者目線でも「黒幕=ナイチンゲール」でほぼ確定、という空気になります。
第二段階の黒幕:ナイチンゲールに成り代わっていたサナトリウムの少女
ところが物語が進むと、この「黒幕像」すらひっくり返されます。
ニュース系の解説でも書かれている通り、ナイチンゲールは本編中で死亡扱いになり、その死亡理由が「黒幕に殺された」と明かされます。
「本物のゲール」と「偽ナイチンゲール」
ナイチンゲールは作中で「ゲール」と呼ばれることもあります。
ところが、そのゲール本人が黒幕だったのではなく、
- 本物のナイチンゲールは別に存在していた。
- 作中で偉人の杜を操っていたナイチンゲールは、その「なりすまし」だった。
- そのなりすましを操っていた元凶が、サナトリウムにいた積み木の少女だった。
という入れ子構造が示唆されます。
解説サイトでは、「毎日積み木をしていたサナトリウムの少女こそ、本物のゲールに成り代わった真の黒幕」と説明されています。
なぜナイチンゲールは「黒幕に殺された」のか
ナイチンゲールは退場部屋に登場し、「本編で死んだキャラ」として扱われています。
本編で直接の死亡シーンは描かれていませんが、
- 黒幕にとって用済みになった。
- あるいは計画の邪魔になるほど「自我」が強くなり過ぎた。
といった理由で、裏側から処理されたと解説されています。
ここで読者は、「黒幕だと思っていたナイチンゲールすら、もっと上の黒幕の駒だった」という事実を突きつけられます。
世界システム側の黒幕:輪廻の枝を作ったアラン=スミシー
物語のさらに奥には、輪廻の枝そのものを作った人物アラン=スミシーがいます。
東耶たちから見れば、こいつは「世界システム側の黒幕」に近い存在です。
輪廻の枝と輪廻の種を握る顔のない存在
アラン=スミシーは、輪廻の枝の制作者であり、輪廻の種の枝の在処も知る「顔のない人物」として紹介されています。
解説系サイトでは、
- 世界各地に同時に出現できる。
- 出会っても記憶に残らない「超次元的存在」として語られている。
- 一部の人間だけが、彼との遭遇を覚えていられる。
とまとめられています。
ここまで来ると、ナイチンゲールたちの黒幕感とは次元が違います。
こいつは「才能バトルの舞台そのもの」を設計した側に近いので、シンプルに言えば「輪廻の花弁というゲームの運営側」です。
黒幕というより「仕掛け人」に近い立ち位置
アラン=スミシーについては、
- 枝を作った張本人である。
- 自分の能力を分け与える形で、廻り者たちの才能が存在しているのではないか。
といった考察も出ています。
ただ、現時点では「ラスボスとしての動き」より、「この世界をここまで狂わせた仕掛け人」という印象の方が強いです。
ナイチンゲールや積み木の少女が「物語上の黒幕」だとしたら、アラン=スミシーは「作品の設定そのものを作った黒幕」に近いポジションです。
過去の戦争の黒幕:旧き四人とアレクサンドロス
もう一段階過去に遡ると、「偉人大戦」を起こした旧き四人の話に行き着きます。
ラムセス、ソロモン、白き人、項羽とアレクサンドロス
アレクサンドロス=ノングラータは、「旧き四人」の一人として、第一次偉人大戦を起こした側の人間です。
彼の説明では、ラムセスやソロモン、白き人、項羽といった王格が同じテーブルに座っていたことが語られています。
こいつらは、
- 国家レベル、文明レベルでの破壊と再編をやらかした連中。
- 今の世界の崩れ方の「前科」そのもの。
として、現在の戦争の前日譚に位置しています。
東耶たちから見れば、「今の世界がここまでこじれている理由」を作った歴史上の黒幕です。
東耶視点から見た「黒幕」の移り変わり
東耶目線で整理すると、「黒幕」の見え方はこんなふうに変わっていきます。
最初は兄と偉人の杜、そこからナイチンゲールへ
東耶のスタート地点では、世界を歪めているのは「才能持ちそのもの」であり、その象徴が兄の西耶と偉人の杜です。
そこから戦いを重ねるうちに、「偉人の杜を裏で操っているナイチンゲールこそ黒幕」という構図が明らかになります。
この時点では、東耶にとってのゴールは「偉人の杜をぶっ壊すこと」でした。
ナイチンゲールすら駒でしかないと分かった先
しかし、ナイチンゲールが黒幕に殺された存在だと分かると、話はさらにややこしくなります。
サナトリウムの少女。
輪廻の枝を作ったアラン=スミシー。
偉人大戦を引き起こした旧き四人。
東耶は戦場を上がるたびに、黒幕候補を一人ずつ倒しているようでいて、実は「この世界をこうしてしまった複数の責任者」と順番に対面しているだけです。
『リィンカーネーションの花弁』の「黒幕」は、
- 偉人の杜レベルの黒幕。
- ナイチンゲールの上にいた個人レベルの黒幕。
- 輪廻システムを作った世界レベルの黒幕。
- 過去の偉人大戦を引き起こした歴史レベルの黒幕。
このあたりが全部ごちゃ混ぜになっています。
誰か一人を指差して「こいつだけが悪い」と言えないところが、この作品らしい救いのなさでもあり、面白さでもあります。
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