『リィンカーネーションの花弁』の世界でいちばん重要なキーワードのひとつが廻り者(まわりもの)です。
才能バトルも偉人の杜も項羽軍も、ぜんぶこの「廻り者」という存在を軸に動いています。
首を切り裂いて前世の才能を引き出すという、ろくでもないシステムに身体ごと巻き込まれた人間たち。
それが廻り者です。
ここでは輪廻返りの仕組み、前世と才能の関係、偉人格と罪人格の違い、勢力ごとの廻り者の扱いまでをまとめて整理します。
- リィンカーネーションの花弁の廻り者の基礎知識
- リィンカーネーションの花弁の廻り者の謎
※この記事はリィンカーネーションの花弁のネタバレを含みます
下記の関連記事及び目次の後から記事の本文が始まります。
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廻り者とは何か
まずは作品世界での廻り者の定義から押さえます。
廻り者とは、輪廻返りによって前世の才能を引き出し、人間の枠から一歩踏み外した存在の総称です。
輪廻の枝と輪廻返り
廻り者になるためには、まず輪廻の枝が必要です。
見た目は小さなナイフですが、これを自分の喉に当てて切り裂くことで儀式が始まります。
この自己犠牲じみた儀式が輪廻返りです。
血の代わりに赤い花弁が舞い散り、その瞬間から現世の身体と前世の影が混ざり合っていきます。
輪廻返りが成功すると、前世から引き継いだ才能が「能力」として形になります。
「普通の人間」との決定的な違い
廻り者と普通の人間の違いは、単純に言えば前世の才能を持っているかどうかです。
廻り者は、歴史上の人物や殺人鬼の人生を下敷きにした才能を持ちます。
ニュートンなら重力、ナポレオンなら軍略、船坂弘なら不死身といった具合です。
能力の方向性は前世からほぼ決まっているため、本人の望みと噛み合うとは限りません。
それでも、一度廻り者になってしまえば、もう完全な「ただの人間」に戻ることはできません。
廻り者を決める三つの前世
廻り者の「中身」を決めているのが前世です。
前世には大きく分けて三種類のレイヤーがあります。
人類の英雄側「偉人格」
ひとつめは歴史に名を残した偉人たちを前世に持つ偉人格です。
ニュートン、ナイチンゲール、レオナルド・ダ・ヴィンチ、テスラ、アインシュタインなどがこの枠です。
彼らを前世に持つ廻り者は、世界を救う戦力として扱われやすい立場にいます。
ただしやっていることは「偉い才能で人を殺す」場合も多く、必ずしも善人とは限りません。
歴史の闇側「罪人格」
ふたつめは殺人鬼や独裁者など、悪名で歴史に名を残した罪人格です。
ヴラド=ツェペシュ、アルバート・フィッシュ、ポル・ポト、ヒトラーなどがこのカテゴリです。
罪人格を前世に持つ廻り者は、才能の方向性からしてエグいものが多くなります。
串刺し、食人、虐殺、精神破壊など、人間の倫理を完全に踏み越える系統です。
作品のバトルがどこか常に血なまぐさいのは、この罪人格たちのせいでもあります。
凡人側・その他の前世
三つめは、はっきり名が語られない一般寄りの前世や、欠落人格に近い存在です。
ここには「特別な名前」はないけれど、才能の欠片だけ拾ったようなタイプも含まれます。
東耶のように、生まれつき目立った才能ゼロの人間も、このレイヤーからスタートします。
誰もが偉人格や罪人格というわけではなく、多くはただの凡人の輪廻の中にいるというバランスです。
廻り者のルールと代償
廻り者には便利なところだけでなく明確なデメリットもあります。
世界観を語るうえで外せない基本ルールを整理します。
輪廻返りには時間制限がある
輪廻返り状態は永続ではありません。
時間が経つと、前世の影響は薄れ、外見も能力も元の姿に近づいていきます。
そのため廻り者たちは、時間との戦いの中で才能を振り回すことになります。
長期戦が得意な才能であっても、輪廻返りそのものの制限が足を引っ張ってきます。
死んだら身体ごと花弁になる
廻り者が死亡すると、普通の死体は残りません。
肉体は花弁になって散り、その場には輪廻の枝だけが残ります。
これは「生きている間ずっと首から花弁がこぼれ続けている」描写の延長線上にあるルールです。
廻り者は生命そのものが輪廻システムに組み込まれている存在だと分かる演出でもあります。
人格が前世に乗っ取られるリスク
輪廻返りは才能だけでなく人格にも影響を与えます。
前世の影響が強すぎると、今の自分の意識が押し流されてしまう危険があります。
善人だったはずの人物が、才能を使い続けるうちに段々と前世寄りの性格になっていくこともあります。
偉人格だから安全というわけではなく、ナイチンゲールのように「救う価値のある命だけ救う」タイプも平然といるのがこの世界です。
廻り者と勢力図
廻り者は単体で存在するだけでなく、さまざまな勢力に組み込まれています。
どこに所属するかで「正義」も「悪」も簡単にひっくり返ります。
偉人の杜に所属する廻り者
偉人の杜は、人類を導くために動いていると自称する組織です。
ニュートン、ナイチンゲール、テスラ、アインシュタインなど、偉人格側のエリート廻り者が集まっています。
表向きは人類のためですが、中身はかなり選民思想寄りです。
「才能のない凡人はいらない」という方向に振れていき、人類そのものの選別を始めようとしています。
項羽軍・罪人格寄りの廻り者
項羽軍は、人類史最強クラスの武人である項羽を中心とした勢力です。
ここにはルーデルやヒトラー、ポル・ポトなど罪人格寄りの廻り者が多く参加しています。
偉人の杜とは違う意味で、世界を「戦場」として見ている連中です。
項羽自身は武人としての筋を重んじていますが、周りの面子はほぼ地獄です。
国家側の廻り者と黒鋭部隊
国家も廻り者を戦力として使っています。
その代表が特務自衛隊の黒鋭部隊です。
黒鋭部隊は北束斎を中心に、廻り者と協力しつつ世界のバランスを保とうとしています。
「廻り者を全部殺せ」と言ってくる上層部と、「使えるものは使う」と考える現場の板挟みになっているのが現実的なところです。
東耶もまた一人の廻り者
主人公の扇寺東耶もまた例外ではなく、きっちり廻り者の枠に入っています。
むしろ廻り者という仕組みを一番悪用しているのが東耶です。
才能ゼロから「盗人の右腕・左腕」へ
東耶は、生まれつき目立った才能がありません。
学力も運動もそこそこ優秀ですが、兄の西耶には一度も勝てず、才能のない凡人として飢え続けています。
そこで輪廻の枝に手を伸ばし、首を切って廻り者になります。
手に入れたのが「盗人の右腕・左腕」です。
石川五右衛門由来のこの才能によって、東耶は「他人の才能を盗む廻り者」になります。
廻り者というシステムの外側に出ようとする主人公
普通の廻り者は、自分の前世の才能だけで戦います。
東耶だけはそれで満足せず、偉人格も罪人格もまとめて盗んで足し算を始めます。
不死の兵も串刺し公も、全部まとめて自分の武器にしていくスタイルです。
つまり東耶は、廻り者という枠組みの中で「前世ガチャを理不尽に攻略しているやつ」と言えます。
その結果として、偉人の杜からも罪人格側からも「一番危ない廻り者」として目を付けられていきます。
廻り者という設定をどう楽しむか
最後に、「廻り者」という設定をネタに記事を書いたり、読み返したりするときのポイントをまとめます。
前世と才能の「繋がり方」を見る
廻り者を見るときは、
- 前世が誰なのか。
- 才能の名前と効果がどうリンクしているか。
- そのせいで性格や運命がどう歪んでいるか。
この三つをセットで追うとグッと面白くなります。
偉人格と罪人格のバランス感覚をチェックする
偉人格だから正義、罪人格だから悪という単純な構図にはなっていません。
ナイチンゲールのように「正しさ」で人を切り捨てる偉人格もいます。
逆に、罪人格でも東耶に才能を託して去っていくやつもいます。
廻り者は前世と才能に縛られながら、それでも自分で選ぶ余地がどれくらい残っているのか。
そのギリギリを見ていくと、キャラごとの「廻り者らしさ」がはっきりしてきます。
東耶がどこまでシステムを壊すかを見る
東耶は廻り者というシステムの中で、一番ふてぶてしく動いている主人公です。
前世ガチャの結果に納得せず、才能を盗りまくってバランスを壊していきます。
読み返すときは、「このシーンでシステム側にとって誰が一番邪魔か」という視点で見ると、東耶のヤバさがよくわかります。
廻り者は世界のルールであり、東耶はそのルールを盗んで回るプレイヤーです。
その構図さえ頭に入れておけば、『リィンカーネーションの花弁』の廻り者設定はだいたい掴めます。
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